ことし3月のJR京葉線のダイヤ改正では、ラッシュ時の通勤快速が廃止されたほか、朝と夕方以降の快速が早朝の上り2本を除いて各駅停車に変更され、利用者や自治体などから、利便性が低下するなどとしてダイヤの再検討を求める声が相次いでいました。
こうした状況を受けて、JR東日本千葉支社の土澤壇支社長は、30日の会見で、ことし9月1日にダイヤを再び改正することを明らかにしました。
具体的には、▼内房線や外房線と直通で運行している午前7時台の上り2本と、午後8時台の下り2本を各駅停車から快速に変更するなどとしています。
再改正によって、快速の運行本数は▼平日は7本増えて33本、土曜と休日は12本増えて61本となりますが、▽ことし3月のダイヤ改正前は平日が59本となっていて、この時に比べると減っている状況は続くことになります。
土澤支社長は「ピークの時間帯は、混雑が集中して危険な状態が発生するため快速の設定を増やすことは難しく、快速が通過する駅の利便性などの課題もある。利用状況などを見ながら、引き続き柔軟に対応したい」と述べました。
千葉市長「一定の評価 さらなる改善に向けて協議」
京葉線のダイヤを再び変更する方針が示されたことを受けて、千葉市の神谷市長は「全体としては必ずしも十分なものではないが、1年を待たずに再改正していただいたことは一定の評価ができる。いっぽう、東京から帰宅する夕方や夜間の速達性や、多くのイベントが開催される幕張新都心への利便性と速達性の面では、まだ課題が残る。さらなる改善に向けてJRとは定期的・継続的に協議を行っていきたい」と述べました。
習志野市長「各駅停車の本数減らす変更にあぜん」
各駅停車のみが止まる新習志野駅がある習志野市の宮本泰介市長は、今回の変更に反対するコメントを発表しました。
この中で宮本市長は「各駅停車の本数を減らすという変更にあぜんとしており、到底、容認できません。新習志野駅への停車は1日最大で12本無くなる」などとしたうえで、「このような犠牲が伴う結果は、千葉市をはじめ要望した自治体においても希望していないものと強く理解しています」としています。
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