2023年の各地の梅雨入り、梅雨明け時期と、それぞれの平年値は下図の通り。九州北部、四国、中国、近畿、東海では昨年、平年より1週間ほど早い5月29日に一斉に梅雨入り。東海、近畿が5月に梅雨入りしたのは10年ぶりだった。

梅雨明けは、沖縄、奄美が6月下旬、四国、中国、近畿東海が7月中旬、北陸と関東甲信、東北が7月21日から22日にかけてで、九州は平年より遅い7月25日だった。

平年では、東京、大阪、名古屋、福岡など九州北部から関東甲信にかけては6月上旬に梅雨入りし、7月20日前後に梅雨明けする。梅雨期の降水量は、九州北部では500~600ミリ程度、関東甲信や東海では300ミリ程度となっている。

降水量は年によってばらつき

関東甲信と北陸の、過去30年間余りの梅雨期の平年比降水量は次の通り。年によってかなりばらつきがあり、関東の場合は1990年のように、平年の半分しか雨が降らない「空梅雨」のケースも。逆に2020年は梅雨明けが8月1日と遅く、平年の1.7倍の降水があった。

梅雨の時期、特に末期には降雨量が多くなることが多く、集中豪雨による河川の氾濫、土砂災害などに十分な警戒が必要だ。

2023年には6月1日から3日かけて梅雨前線が本州付近に停滞。台風2号が沖縄にかなり接近したこともあり、西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨となり、7人の死者・行方不明者が出たほか、全国で8000棟以上の住宅被害が発生した。

6月28日から7月16日にかけては大雨が続き、この期間の降水量は大分県、佐賀県、福岡県で1200ミリを超えた。この期間の水害で14人が死亡し、3000棟以上の住宅が被害に遭った。

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