通販事業会社「夢グループ」(東京都文京区)に計約3700万円の損害を与えたとして、警視庁は23日、同社元企画宣伝部長の川崎淳史(49)=千葉県松戸市=と、イベント企画会社「ワイルドワン」(東京都荒川区)社長の沖山守(57)=東京都台東区=の両容疑者を背任容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。

 警視庁は2人が2018年9月~23年4月、夢グループの資金計約1億3千万円を不正流用したとみている。

 捜査2課によると、2人は共謀して19年12月下旬~21年12月下旬ごろ、約30回にわたり、夢グループに支払われるべき広告費用の一部をワイルドワンに入金させ、夢グループに計約3700万円の損害を与えた疑いがある。

 夢グループが商品カタログを客に郵送する際、チラシを同封してもらう企業は、広告会社を通じて夢グループに代金を支払う。川崎容疑者は18年、広告会社に対し、夢グループと取引があったワイルドワンに代金の一部を分割して入金するよう依頼し、流用していたという。

 同課は、ワイルドワンに入金させた資金について、川崎容疑者は旅行や高級車の購入代に、沖山容疑者はワイルドワンの運転資金にあてたとみている。

 夢グループの社内調査で発覚し、川崎容疑者は23年10月に自主退社したという。警視庁は今年3月に告訴状を受理した。夢グループは、社長らが独特のイントネーションで話すテレビCMが話題を呼んでいた。(福冨旅史、三井新)

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