東京駅の開業100周年に合わせて2014年に登場し、400万枚以上が売れた記念Suica(スイカ)について、JR東日本が「失効」に注意するよう呼びかけている。使わず大切に保管されている場合も多いとみられるが、通常のSuicaと同様に、10年間一度も使わないと利用できなくなるためだ。

 記念Suicaは、丸の内駅舎のドーム正面図を天井の八角形で囲んだデザインを採用。14年12月に東京駅で限定1万5千枚の予定で販売されたが、希望者が殺到したため、結果的に16年3月までに計427万枚が販売された。

 Suicaは鉄道・バスの乗車や買い物で10年間利用しないと失効し、使えなくなる。窓口でチャージ残高とデポジット(500円)は返金されるが、カードは回収されてしまう。記念Suicaは段階的に販売されたことから、失効日は一律で26年3月31日に定められている。

 JR東によると、今年3月末時点で、販売枚数の約6割にあたる約250万枚が未使用のままだという。同社は「チャージを含めて一度でも使ってもらえれば、有効期間は再び10年延びる。ぜひ利用して欲しい」と呼びかけている。

 記念Suicaは専用台紙付きで1枚2千円(デポジット500円含む)で販売された。(細沢礼輝)

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