埼玉県戸田市の首都高速道路池袋線で渋滞の車列に大型トラックが追突し、乗用車の3人が死亡した事故で、国土交通省がトラックの運行会社に監査に入ったことが分かった。自動車運転処罰法違反(過失致死)容疑で警視庁に逮捕された運転手は「当時は高熱があった」と話しているといい、会社の運行管理に問題がなかったか調べる。

トラックなど車7台がからむ事故の起きた現場=14日、埼玉県戸田市で、本社ヘリ「あさづる」から

◆乗務前後に「点呼」を義務づけ

 国交省によると、事故翌日の15日午前、貨物自動車運送事業法に基づき、運行会社「マルハリ」(札幌市)の神奈川県厚木市の営業所に監査に入った。責任者に運行状況を聴き取ったほか、出発前の運転手に健康状態などを確かめる点呼の記録を確認したという。  貨物自動車運送事業者が守るべき事項を定めた安全規則では、乗務前後の運転手に対面の点呼を実施し、病気や疲労の状況などを確認するよう義務付けている。マルハリによると、警視庁に逮捕された降籏紗京容疑者(28)は事故前日、会社に「体調が悪い」と報告していたが、翌朝の点呼を実施していなかった。  事故は14日午前7時35分ごろに発生。乗用車とトラック計7台が絡み、乗用車の3人が死亡、トラックの2人もけがをした。 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。