衆院東京15区補選を巡り、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで逮捕された政治団体「つばさの党」代表ら3人が、他陣営に対して少なくとも、街頭演説の妨害を5件、選挙カーを車で追いかける妨害を10件、それぞれ繰り返したとみられることが、捜査関係者への取材で分かった。

◆動画資材調達者、運転手も捜査へ

 逮捕されたつばさの党代表の黒川敦彦容疑者(45)、同党から補選に出馬し落選した根本良輔容疑者(29)ら3人は補選期間中、他陣営の街頭演説にかぶせるように大音量で批判を繰り返したり、自党の車で他陣営の選挙カーを執拗(しつよう)に追い回したりした。

乙武洋匡陣営(奥)の演説の正面の公衆電話ボックスに上り、声を上げる根本良輔氏=2024年4月16日、東京都江東区で

 各陣営は選挙期間中から、相次いで警視庁に被害を相談。捜査2課が各陣営から受けている被害届と被害相談の合計は少なくとも15件になるという。件数はさらに増える可能性があり、同課は捜査を進める。  また、黒川容疑者らは、一連の妨害行為の様子を動画投稿サイトで配信していたが、捜査2課は、動画の撮影や資機材の調達をした陣営関係者や、車で追いかけて妨害をした際の運転手などについても、公選法違反容疑で調べる方針。  捜査2課は17日、補選告示日の4月16日に無所属新人の乙武洋匡氏の街頭演説に乗り込み、乙武氏らの演説が聞こえなくなるほどの音量で批判を繰り返し、選挙活動を妨げたとして、3人を逮捕した。 

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