今年4月に就任した東京都武蔵野市の遠藤真司教育長(68)が10日付で辞任したことが、市への取材で分かった。就任直前に所属先の早稲田大からハラスメント行為で懲戒処分を受け、市も把握していたが、議会に報告せずに任命の同意を得たため、問題視されていた。

武蔵野市役所(資料写真)

 市などによると、遠藤氏は今年3月15日、卒業生にハラスメント行為をしたとして、早稲田大からけん責処分を受けた。市は同月22日に処分を把握したが、議会に報告せず、26日の市議会本会議で教育長任命の同意が可決された。  就任後、処分を知った市議が市に問い合わせて問題が発覚。遠藤氏は4月末に「一身上の都合」を理由に辞職願を提出し、小美濃安弘市長も同意した。この問題を受けて市は今月9日、小美濃市長の給料を100分の20、伊藤英穂副市長の給料を100分の10、それぞれ1カ月減額する条例案を市議会臨時会に上程し、可決された。  市長は9日の市議会で「意図的に隠すつもりはなかった」などと釈明。市の担当者は「本人に話を聞いたが、相手側への確認ができなかったことなどから、総合的に判断した」と話した。(宮本隆康) 

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