重い健康被害をもたらすアスベスト(石綿)を含む吹き付け材が、新潟市が所有する7施設で除去されていなかったことが新たにわかった。市は2013年度までに人の出入りがある全市有施設で除去工事を終えたとしていたが、昨年10月に漏れがあったことが判明したのを受け、再調査していた。市は、応急的な飛散防止策をとったうえで除去などにあたるとしている。
市によると7施設は、山の下まちづくりセンター(東区)▽小須戸体育館(秋葉区)▽新津B&G海洋センター(同)▽月潟出張所(南区)▽鷲巻地域生活センター(同)▽木場農村集落多目的共同利用施設(西区)▽坂井輪地区公民館(同)。
いずれの吹き付け材もバーミキュライト(ひる石)などを使ったタイプで、アスベストをより多く含む「吹き付けアスベスト」などと比べると、アスベストが飛散する危険性は低いとされる。ただ、市は利用者の安全性を考慮し、アスベストの除去や封じ込めといった工事を24年度から行うとしている。
国のアスベスト対策を受け、市は05~06年度にすべての市有施設を対象に吹き付け材の使用実態を調べ、アスベスト除去工事を完了したとしていた。だが、昨年10月に市立保育園の天井の吹き付け材からアスベストが検出され、対応漏れが発覚。同11月~今年1月に06年9月以前に建てられた市所有の1759施設を対象に再調査した結果、7施設の漏れが見つかった。(茂木克信)
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