【NQNニューヨーク=三輪恭久】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落して始まり、午前9時35分現在は前日比204ドル79セント安の3万8254ドル29セントで推移している。前日にハイテク株を中心に買いが入った後で、週末を前にした持ち高調整の売りが出やすい。主力企業の四半期決算の発表が本格的に始まり、内容を見極めたい雰囲気もある。
市場では、米国のインフレが落ち着くのに時間がかかり、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が想定より後にずれるとの懸念が高まっている。金利が高水準にとどまり、経済を一段と下押しすることへの警戒もあり、景気敏感株の重荷となっている。
ダウ平均の構成銘柄では、JPモルガン・チェースが下落して始まり、一時は4%安となった。2024年1〜3月期決算の発表時に示した24年12月期通期見通しで、経費が1月時点の予想より増えたうえ、純金利収入が市場予想に届かなかったことが嫌気されている。
インテルも安い。中国が自国内の通信網から外国製半導体の締め出しを進めていることを巡り、「インテルとアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)に影響がありそうだ」と米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版が12日報じ、売りが優勢となっている。
このほかでは、ゴールドマン・サックスやウォルト・ディズニー、ホーム・デポが下落している。一方、シェブロンとトラベラーズが上昇している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反落して始まった。エヌビディアとメタプラットフォームズが下落している。AMDも安い。
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