イスラエル軍はパレスチナのガザ地区でイスラム組織ハマスへの攻撃を続けていて、ガザ地区の保健当局は23日、過去24時間に58人が死亡し、これまでの死者が4万5317人にのぼったと発表しました。

一方、イスラエルメディアは、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けた協議について一定の進展があったものの、ハマスが解放する人質の数などをめぐって協議が難航しているなどと伝えています。

こうした中、イエメンの反政府勢力フーシ派は「ガザ地区への攻撃が停止されるまで支援を続ける」などとしてイスラエルへの攻撃を繰り返していて、21日にはイスラエル最大の商業都市テルアビブが弾道ミサイルによる攻撃を受け、地元メディアによりますと、16人がけがをしました。

これを受けてネタニヤフ首相は22日、「フーシ派に対しても強力に行動する」と述べ、報復を示唆していて、双方の間で緊張が続いています。

ガザ地区北部「飢きんのおそれが高まっている」 国連

国連のOCHA=人道問題調整事務所のトップを務めるフレッチャー事務次長は23日、声明を発表し、ガザ地区北部の状況について「2か月以上、ほぼ完全に包囲された状態にあり、飢きんのおそれが高まっている」と強い危機感を示しました。

国連の機関が人道支援のためにガザ地区北部に入ることを、イスラエル当局がこの2か月余りの間に100回以上、拒否したとしています。

また、ガザ地区南部については、多くの住民が集まって過密になり、冬になって人道支援の必要性が一層高まっているほか、ガザ地区全域で人口密集地域への空爆が続いていると指摘しています。

フレッチャー氏は、民間人と国連機関の活動に対する保護を求めるとともに、ハマスに対してすべての人質の解放を呼びかけています。

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