シリアで今月、アサド政権が崩壊して以降、イスラエル軍は、シリアとの緩衝地帯に部隊の駐留を続け、一部のメディアは緩衝地帯を越えて、シリア側に侵入しているとも伝えています。

こうした中、AFP通信のほかイスラエルやアラブのメディアによりますと、緩衝地帯に近いシリア南部の集落で20日、駐留に抗議していたシリア人に対しイスラエル兵が発砲したということです。

現地の情報を収集するシリア人権監視団によりますと、男性1人が足を撃たれけがをしたということです。

イスラエル軍は「抗議活動の参加者に部隊から離れるよう呼びかけた。脅威を排除する措置をとった」と主張しています。

イスラエル側は、これまでにネタニヤフ首相がシリア側にある要衝の山頂を訪れるなど、実効支配を強めていたほか、アサド政権が保有していた兵器が敵対する勢力に渡るのを防ぐためだとしてシリアへの空爆も繰り返し、緊張の高まりが懸念されています。

“シリア 暫定政権の外相が任命” 国営通信が発表

シリアの国営通信は21日、暫定政権の外相が任命されたと発表しました。

シリアでは、各国が暫定政府との協議のため、高官を派遣したり、大使館を再開させたりするなどの動きが活発になっていて、暫定政権側としては外相の任命を行うことで、外交活動を本格化させたいねらいとみられます。

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