フランス南部のマザンに住んでいたドミニク・ペリコ被告(72)は、2011年ごろからおよそ10年にわたり、妻だったジゼルさんに睡眠薬などを服用させこん睡状態にした上で性的暴行を加えていたなどとして罪に問われていたほか、ペリコ被告によるネットでの募集に応じた50人も、ジゼルさんを性的に暴行したなどとして起訴されていました。

南部アビニョンの裁判所で19日、公判が開かれ、ペリコ被告には禁錮20年が言い渡されたほか、50人の被告にも禁錮3年から15年が言い渡されました。

裁判で明らかにされた内容に怒りの声があがる一方、ジゼルさんが裁判で実名で証言したことや、ペリコ被告の自宅で見つかった性的暴行の様子を撮影した大量の動画の法廷での公開を求めたことなど、断固とした姿勢に国内外で共感が広がっています。

判決のあとジゼルさんは報道陣に対し「この裁判を公開することによって、社会で議論してもらいたいと思った。決断を後悔していない」などと述べました。

裁判所の外には、大勢の人たちが集まり、ジゼルさんが姿をみせると拍手と歓声が沸き起こりました。

ただ、ペリコ被告以外の50人は求刑よりも減刑されていて、「5年や8年という短い刑期ではいけない」などという失望の声も聞かれました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。