【NQNニューヨーク=横内理恵】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は11営業日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前日比437ドル58セント高の4万2764ドル45セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)が18日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを慎重に判断する姿勢を示し、ダウ平均は前日に1123ドル下げ、50年ぶりに10日続落していた。主力株の一角に自律反発を期待した買いが入っている。
FRBは18日のFOMCで0.25%の利下げを決めた。あわせて公表した参加者の政策金利見通し(ドットチャート)は中央値で2025年に0.25%の利下げ2回を示す水準となり、前回9月時点の4回から半減した。パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、インフレが高止まりするなかで今後の政策調整を慎重に進める姿勢を示した。
FOMCやパウエル議長の会見を受けて米国株に売りが広がり、ダウ平均の18日の下げ幅は2022年9月以来の大きさとなった。前日までの10営業日の下げ幅は2600ドルを超えた。米長期金利の上昇も重荷となり、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は18日に3.5%下落した。19日の米株式市場では金融や消費関連、ハイテク株などに見直し買いが入っている。ただ、米長期金利が一段と水準を切り上げるなど相場の先行き不透明感は強い。
ダウ平均ではゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェース、アメリカン・エキスプレスなどが高い。アマゾン・ドット・コムやエヌビディアも上げている。一方、ホーム・デポやジョンソン・エンド・ジョンソンが安い。
ナスダック指数は3営業日ぶりに反発して始まった。前日に8%下げたテスラが反発。18日夕に米陸軍との提携拡大を発表したビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズも高い。半面、18日夕に決算とあわせて発表した収益見通しが市場予想に届かなかった半導体のマイクロン・テクノロジーが急落している。
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