【ニューヨーク=西邨紘子】米紙ワシントン・ポストによると、起業家のイーロン・マスク氏の7月以降のX(旧ツイッター)への投稿に対する閲覧総数は1330億回で、トランプ氏の15倍、米議員全体の16倍だった。米大統領選でトランプ氏を支援したマスク氏がXでの発信力の高さを背景に政治的な影響力を強めている構図が浮かぶ。
10月31日から米大統領選の当日(11月5日)の期間について、投稿1件あたりの閲覧回数の中央値を調べたところ、マスク氏は2370万回で、トランプ氏(1040万回)の2倍以上だった。マスク氏は投稿数が多いため、総数の差はさらに大きくなる。
民主党の大統領候補だったハリス氏の1件あたりの閲覧回数は76万9000回にとどまり、トランプ氏の10分の1以下だった。
マスク氏は自身が保有するXに約2億人のフォロワーを持つ。大統領選でトランプ氏支持を表明した7月以降、Xへの投稿も政策方針や次期政権の要職人事の見方など、政治的な内容が増えている。直近では、米議員などがマスク氏の投稿に直接コメントすることで、世論や政策への影響力を高めようとする動きも見られるという。
ワシントン・ポストは、ユーザーがマスク氏をフォローしていなくても、同氏の投稿が表示されることがあると指摘。Xが意図的に同氏の投稿を目につきやすくし、マスク氏の影響力を引き上げている可能性も示唆した。
【関連記事】
- ・メタCEO、窮余の「トランプ寄付」 因縁マスク氏を警戒
- ・マスク氏の純資産、史上最高65兆円に トランプ効果で
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。