ニューヨークのウォール街

【NQNニューヨーク=矢内純一】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は9日続落して始まり、午前9時35分現在は前日比183ドル94セント安の4万3533ドル54セントで推移している。2025年の米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の不透明感を背景に米長期金利が高止まりしている。金利と比べた株式の相対的な割高感が意識され、ハイテク株などに売りが出ている。

17日朝に米長期金利は一時4.44%と11月下旬以来の高水準を付けた。FRBは17〜18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げを決める公算が大きい。一方で、同時に公表する政策金利見通し(ドットチャート)で25年の利下げ回数が前回9月に比べ少なくなるとの見方がある。

17日朝発表の11月の米小売売上高は前月比0.7%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.5%増)を上回った。あわせて10月分を上方修正した。消費の底堅さを示し、25年の利下げペースが緩やかになるとの観測につながった。

ダウ平均の構成銘柄では、エヌビディアやアマゾン・ドット・コムが下げている。セールスフォースも安い。ユナイテッドヘルス・グループやゴールドマン・サックスにも売りが出ている。一方、ボーイングとコカ・コーラが上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落して始まった。前日に最高値を更新した後で、主力株の一角に利益確定売りが出ている。このところ上昇が目立っていた半導体のブロードコムが下落している。半面、アナリストが投資判断を引き上げたテスラが高い。

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