米海軍航空システム司令部が、米軍輸送機オスプレイの一時的な運用停止を提言した。今年11月20日、米ニューメキシコ州の空軍基地で訓練中のオスプレイが緊急着陸した事故を受けた措置だ。
- オスプレイ事故、重なった故障と判断ミス 訓練遂行のプレッシャーも
米空軍特殊作戦司令部によると、ニューメキシコ州での事故の調査の初期情報では「これまでに見られなかった機材の故障」が見つかり、さらなる分析を進めるという。米空軍は提言を受け、オスプレイの一時運用停止を決めた。AP通信によると、海兵隊や海軍も運用を一時停止した。
ニューメキシコ州での事故ではけが人や機体の損傷はなかった。オスプレイをめぐっては事故が相次ぎ、米議会からも安全性を疑問視する声が上がってきた。昨年11月には鹿児島県・屋久島沖でオスプレイが墜落し、搭乗員8人が死亡。米軍は約3カ月にわたりオスプレイ全機の飛行を停止し、今年3月に飛行停止措置を解除していた。
屋久島沖の事故について、米空軍航空機事故調査委員会は8月に公表した報告書で、機体左側のギアボックスで連鎖的な不具合が突然生じ、墜落したと結論づけた。
中谷元防衛相は10日午前、米軍オスプレイの運用停止について「米側に確認中だ」と記者団に語った。自衛隊が保有するオスプレイの運用については「確認結果を踏まえ、適切に対応する」と述べるにとどめた。
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