自動車ショーで展示されたトヨタの「アバロン」(11月下旬、広東省広州市)

【広州=田辺静】トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車の11月の中国新車販売が6日出そろった。トヨタが前年同月比7%増の17万6000台と10カ月ぶりに前年同月実績を上回った。ホンダ、日産はそれぞれ28%減、15.1%減となり、厳しい競争環境の中で苦戦が続く。

トヨタはセダン「アバロン」など2024年に投入した新型車の宣伝活動に力を入れた。新車への買い替えを促進する補助金を政府が支給していることもあり、「相乗効果があった」(トヨタ広報)という。アバロンや多目的車(MPV)「グランビア」が伸びた。

合弁会社別では、第一汽車集団との「一汽トヨタ」が38%増の9万台、広州汽車集団との「広汽トヨタ」が12.2%減の6万7500台だった。高級車ブランド「レクサス」は14.3%減の1万6700台だった。

ホンダは6日、11月の新車販売が28%減の7万6773台だったと発表した。広州汽車との「広汽ホンダ」が26%減の3万9660台、東風汽車集団との「東風ホンダ」が30.1%減の3万7113台だった。日産も同日、15.1%減の6万3545台だったと発表した。

日系自動車は中国で需要が増える電気自動車(EV)など新エネルギー車の品ぞろえが少ない。激しい価格競争もあり、ホンダや日産の落ち込みが大きい。

「市場の需要が落ちているわけではないが、中国ブランドのシェアが高まり、日本車が選ばれにくくなっている」(ホンダ広報)。中国ブランドは10月、乗用車市場でのシェアが7割を超えた。

1〜11月の累計販売はトヨタが前年同期比7.7%減の158万8800台、ホンダが30.7%減の74万399台、日産が10.5%減の62万1713台だった。

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