アメリカ大統領選挙はことし11月5日に投票日を迎え、与党・民主党では再選を目指すバイデン大統領が、政権奪還を目指す野党・共和党ではトランプ前大統領が党の候補者に指名されることが固まっています。

政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、各種世論調査の支持率の平均は、今月1日の時点で
▽バイデン氏が45.1%、
▽トランプ氏が46.6%で、
その差は1.5ポイントと競り合っていて、選挙戦が激しさを増しています。

このうちバイデン氏は、大統領に就任して以降、記録的な数の雇用を生み出したなどと実績をアピールしているほか「トランプ氏は民主主義に脅威をもたらす」などと訴えて、対決姿勢を鮮明にしています。

これに対してトランプ氏は、バイデン氏がインフレをもたらしたなどと強く批判するとともに、自身が大統領だった間、国際情勢は安定していたと強調しています。

また、トランプ氏は大統領経験者として初めて刑事裁判の被告となっていますが、裁判について「政治的な魔女狩りだ」などと述べ、選挙妨害だという主張を繰り返しています。

一方、今回の大統領選挙では、史上最高齢の大統領のバイデン氏と刑事事件で起訴されているトランプ氏のいずれも支持したくない有権者が一定数いるとみられ、ABCテレビなどが3月に行った世論調査では「大統領としてどちらがよりよい仕事をすると思うか」という問いに対し、30%が「どちらでもない」と回答しました。

こうした中、無所属で立候補を表明しているケネディ元大統領のおいのロバート・ケネディ・ジュニア氏が、全米で一定の支持を集めていて、バイデン氏とトランプ氏の支持層を取り込み、選挙戦にどこまで影響を与えるのかも注目されています。

バイデン氏とトランプ氏 支持率は僅差

政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」のまとめによりますと、今月1日時点の各種世論調査の平均では、
▽バイデン大統領を支持するとした人は45.1%、
▽トランプ前大統領を支持するとした人は46.6%で、僅かな差となっています。

トランプ氏が大統領選挙への立候補を表明した1か月後にあたるおととし12月15日時点では、バイデン大統領の支持率は44.8%で、トランプ氏を支持するとした人に比べ2.8ポイント、リードしていました。

しかし、トランプ氏が東部ニューヨーク州の大陪審に起訴された去年春には、トランプ氏の支持率がバイデン大統領の支持率を一時上回ったほか、去年秋以降は、トランプ氏にリードされる状況が続いていて、ことし1月には、
▽バイデン大統領の支持率が43%、
▽トランプ氏の支持率が47.3%と、
4ポイント余りの差がつくこともありました。

また、接戦が予想される7つの州でそれぞれ行われた世論調査の支持率は、先月末時点の平均で、すべての州でトランプ氏がバイデン大統領を上回っています。

このうち、
前回の大統領選挙でバイデン大統領が勝利した西部アリゾナ州では
▽バイデン大統領が43.3%、
▽トランプ氏が48.3%と、トランプ氏がバイデン大統領に5ポイントの差をつけているほか、
東部ペンシルベニア州では
▽バイデン大統領が47%、
▽トランプ氏が48%となり、支持率がきっ抗しています。

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