FRBは4日、全米12の地区の連邦準備銀行が各地域の企業への聞き取りなどをもとにまとめた最新の経済報告を公表しました。

この中では全体の経済情勢について、前回、ことし10月の時点から大半の地区で経済活動が小幅に拡大したという認識を示しました。

一方で、トランプ氏が中国などからの輸入品への関税を引き上げる考えを示していることを受けて、一部の地区からは「関税の引き上げを見越して企業が在庫を増やしている」といった指摘が出され、企業の間で引き上げの影響を警戒する声も出始めています。

FRBは今月17日と18日の会合で金融政策を決めますが、市場では追加の利下げに踏み切るかが注目されています。

こうした中、FRBのパウエル議長が4日、ニューヨークで開かれたイベントに登壇し、アメリカ経済はこれまでの見通しよりも好調だという認識を示したうえで、今後の利下げのペースについては慎重に判断する姿勢を示しました。

また、パウエル議長はこれからトランプ次期大統領のもとで金融政策のかじ取りを行うことについて「政治から完全に切り離す必要がある」として政治的な介入をけん制しました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。