【ニューヨーク=弓真名】米医療保険最大手ユナイテッドヘルス・グループ幹部のブライアン・トンプソン氏(50)が4日早朝、米東部ニューヨーク市の中心部マンハッタンにあるホテルの外で何者かに撃たれて死亡した。ニューヨーク市警は「標的を定めた襲撃」として捜査を進めている。
ニューヨーク市内のホテルで開催するユナイテッドヘルス・グループの投資家向け説明会に参加する予定だった。米東部時間午前6時45分ごろ、待ち伏せしていたとみられる犯人が、ホテルに入ろうとするトンプソン氏の背中とふくらはぎを少なくとも1発ずつ撃った。
ホテルの周囲はオフィスビルや商業施設が立ち並ぶ観光地で人通りも多いエリアだが、犯人はトンプソン氏のみを襲撃した。その後、自転車シェアシステムの「シティバイク」を利用して逃走した。NYPDは4日正午ごろの記者会見で「大胆で標的を定めた襲撃だ。無差別な暴力行為ではない」と話した。
ユナイテッドヘルスは同日、事件をうけ投資家向け説明会を中止したと複数の米メディアが報じた。
トンプソン氏はユナイテッドヘルス・グループ傘下のユナイテッドヘルスケアの最高経営責任者(CEO)。独調査会社スタティスタによると、医療保険の加入者数はユナイテッドヘルス・グループが全米で最大となっている。
【関連記事】
- ・ハリス氏、銃規制強化訴え 連射装置の取り締まりなど
- ・銃犯罪多発の米国、トランプ氏は規制反対 年2万人犠牲
- ・警護どこまで、トランプ氏再び「暗殺未遂」で課題露呈
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。