NHKの取材クルーは12月2日にレバノンの首都・ベイルートにある避難所を撮影しました。
もともとはスポーツ施設でしたが、1か月ほど前から避難所として使われていて、およそ500人が今もとどまっているといいます。
避難所では、家族ごとに小部屋のようなスペースが割り当てられ、子どもの遊び場なども用意されていました。
停戦の発効後、イスラエル軍は住民に対してレバノン南部の一部の地域には立ち入らないよう通告していて、避難所にはこれによって自宅に戻れなくなった人たちも身を寄せています。
その1人、ファティマ・ハッサンさんは、夫と4歳の息子とともにもともと住んでいた南部の町に帰ろうとしましたが、それはかなわず、ベイルートの避難所に戻ってきたということです。
ファティマさんは、息子のアリくんのためのおむつが手に入らず、困っていると話していました。
また、南部の別の町に住んでいたラビエ・ハレスさんは経営していた自動車整備工場が空爆を受けて破壊されたほか、工場の近くにいた息子ががれきの破片によって片目を失明したということです。
ラビエさんは「停戦は完全なものではなく、自分たちの町には誰も入ることができない。早く戦争が終わり、自宅や仕事に戻れるようになってほしい」と話していました。
国連のまとめによりますと、停戦発効後、レバノン国内では、避難生活を続けていたおよそ58万人が自宅などに戻り始めたものの、11月28日の時点で2万2000人を超える人が依然として避難所などに身を寄せているということです。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。