【ニューヨーク=竹内弘文】英領バミューダ諸島のフィンテック企業24エクスチェンジは27日、米国株を1日23時間取引できる証券取引所の開設について米証券取引委員会(SEC)から承認を受けたと発表した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)も取引時間を1日22時間とする計画を発表済み。アジア投資家の米国株取引ニーズ開拓へ競争が加速する。
24エクスチェンジが運営する証取「24Xナショナル・エクスチェンジ」は2025年後半にまず米東部時間の平日午前4時〜午後7時に米国上場銘柄の売買取引を始める。取引所規則の変更について追加申請・承認を経て、午後8時〜翌日午前4時にも取引時間をのばす計画だ。
午後7〜8時の取引中断時間を除いて、平日はほぼ24時間取引できるようになる。24エクスチェンジのドミトリー・ガリノフ最高経営責任者(CEO)は声明で「世界中の顧客に優れた取引体験を提供できることを楽しみにしている」と述べた。
NYSEは現在、午前9時30分〜午後4時の取引時間のほか、傘下の電子取引所NYSE Arca(アーカー)などを通じて午前4時〜9時30分、午後4〜8時に時間外取引を提供している。10月に発表した取引時間の延長計画では、時間外取引の開始時間を午前1時30分に、終了時間を午後11時30分とする。
米国株の夜間取引では「代替取引システム(ATS)」という取引所外の売買プラットフォームが先行していた。米ブルーオーシャン・テクノロジーズが運営するATSは、午後8時〜翌日午前4時に取引サービスを提供。韓国や日本などアジア勢の投資家の売買注文が増えている。
24エクスチェンジのガリノフCEOは6月の取材時、ブルーオーシャンの成長などは「米国株の24時間取引に対する需要が明らかに存在していることを裏付けている」と語っていた。
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