ミャンマー西部では2016年と2017年、少数派のイスラム教徒、ロヒンギャの武装勢力と治安部隊の衝突で推計で70万人以上のロヒンギャの人たちが隣国バングラデシュへの避難を余儀なくされ、ICCの検察局が経緯などを捜査していました。

その結果、2017年12月までのおよそ4か月間について、ロヒンギャの人たちを迫害して避難を余儀なくした人道に対する犯罪の疑いがあるとして、当時からミャンマー軍のトップを務めているミン・アウン・フライン司令官の逮捕状を請求すると明らかにしました。

ロヒンギャの人たちの迫害をめぐってICCがミャンマーの高官の逮捕状を請求するのは初めてだということで、ICCのカーン主任検察官は声明で「ロヒンギャの人たちはほかの世界中の人たちと同様に法によって守られる権利がある」と強調し、今後、追加の逮捕状を請求する可能性もあるとしています。

ICCは今後、裁判部で検察官が提出した証拠などをもとに逮捕状を出すか判断することになります。

軍 “ミャンマーはICC声明を承認することない”と反発

ICC=国際刑事裁判所がミャンマーの少数派、ロヒンギャの人たちを迫害するなどした人道に対する犯罪の疑いで、ミャンマー軍トップのミン・アウン・フライン司令官の逮捕状を請求すると明らかにしたことについて、ミャンマー軍は、27日夜声明を発表し「ミャンマーは、ICCの加盟国ではなく、ICCの声明を承認することもない」と強く反発しました。

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