ハマス 停戦の提案 前向きに検討も 交渉進展するかは不透明
イスラエルとハマスの間での戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉についてハマスは2日、SNSで声明を発表し、それによりますと、ハニーヤ最高幹部が、仲介役のエジプトとカタールに対して「停戦についての提案を前向きに検討している」と伝えたということです。
そのうえでハマスの交渉団は、進行中の交渉を完了させるためできるだけ早くエジプトに向かうなどとしています。
これについて中東の一部のメディアは2日、情報筋の話として、ハマスの交渉団が2日以内に首都カイロに到着すると報じています。
ただ、イスラエルのネタニヤフ首相はあくまでハマスの壊滅を目指すとして、多くの避難者などおよそ120万人が身を寄せるガザ地区南部のラファへの地上作戦を強行する構えを崩しておらず、交渉が進展するかは不透明な情勢です。
ガザ地区で攻撃続く これまでに3万4596人が死亡
ガザ地区では2日もイスラエル軍による攻撃が各地で続き、地元のメディアは子どもを含む数十人が死傷したと伝えていて、保健当局はこれまでに3万4596人が死亡したと発表するなど、死傷者の数は増え続けています。
米 大学の抗議デモ バイデン大統領「混乱引き起こす権利ない」
アメリカでは、ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルへの抗議活動が各地の大学に広がっていて、このうち、西部カリフォルニア州にあるUCLA=カリフォルニア大学ロサンゼルス校では2日未明、デモ隊が占拠していた広場を数百人の警察官などが取り囲み、バリケードやテントを撤去しました。
こうした中、バイデン大統領は2日、ホワイトハウスで演説し「暴力的な抗議は保護されない。保護されるのは平和的な抗議だ。抗議する権利はあるが、混乱を引き起こす権利はない」と述べ、デモ隊による破壊活動や大学を閉鎖に追い込む行為などを批判しました。
また、ユダヤ系の学生に対する脅迫やイスラム教徒への差別など、人種差別的な言動や暴力は許されないと強調しました。
一方でバイデン大統領は、今回の抗議活動を受けて中東地域をめぐる政策を再検討するのかと、記者団から問われたのに対し「それはない」と否定しました。
バイデン大統領としては、演説を通じて抗議活動が過激化しないよう自制を強く求めた形ですが、アメリカのCNNテレビは、4月18日以降、全米の大学であわせて2000人以上が逮捕されたと伝えていて、収束の見通しは立っていません。
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