アメリカでは、ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルへの抗議活動が各地の大学に広がっていて、このうち、西部カリフォルニア州にあるUCLA=カリフォルニア大学ロサンゼルス校では2日未明、デモ隊が占拠していた広場を数百人の警察官などが取り囲み、バリケードやテントを撤去しました。
こうした中、バイデン大統領は2日、ホワイトハウスで演説し「暴力的な抗議は保護されない。保護されるのは平和的な抗議だ。抗議する権利はあるが、混乱を引き起こす権利はない」と述べ、デモ隊による破壊活動や大学を閉鎖に追い込む行為などを批判しました。
また、ユダヤ系の学生に対する脅迫やイスラム教徒への差別など、人種差別的な言動や暴力は許されないと強調しました。
一方でバイデン大統領は、今回の抗議活動を受けて中東地域をめぐる政策を再検討するのかと、記者団から問われたのに対し「それはない」と否定しました。
バイデン大統領としては、演説を通じて抗議活動が過激化しないよう自制を強く求めた形ですが、アメリカのCNNテレビは、4月18日以降、全米の大学であわせて2000人以上が逮捕されたと伝えていて、収束の見通しは立っていません。
学生「大量虐殺に自分たちのお金 黙っていられない」
抗議デモは首都ワシントンにあるジョージ・ワシントン大学でも行われています。
学生たちは構内にテントを立てているほか、2日、集会を開いて「パレスチナを解放しろ」と訴えました。
参加した女子学生は「若い人たちはガザ地区での大量虐殺に自分たちのお金が使われていることに黙っていられないと考えている。犯罪行為が続かないよう、自分たちにできることをやるのがわれわれの責任だ」と話していました。
また、別の女子学生は「われわれがいるのはホワイトハウスのすぐそばだ。多くの参加者がいることは力であり、その力が最大限に働くようにしたい」と話していました。
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