トランプ氏が大統領次席補佐官に起用するスカビノ氏=ロイター

【ワシントン=芦塚智子】トランプ次期米大統領は13日、ホワイトハウスで政策に関する助言や議会との調整などを担当する大統領次席補佐官4人の起用を発表した。前政権や大統領選の選対で幹部を務めた腹心を登用する。

次席補佐官の就任に議会の承認は不要だ。

トランプ氏は大統領首席補佐官に就くスーザン・ワイルズ氏を補佐する次席補佐官に、前政権で広報担当だったダン・スカビノ氏を充てる。スカビノ氏は2016年の大統領選からソーシャルメディア戦略を担ってきた。声明は「トランプ氏の最も長い、信頼のある側近の一人」としている。

政策と国土安全保障担当の次席補佐官には、前政権で大統領上級顧問として強硬な移民政策を主導したスティーブン・ミラー氏を起用する。ミラー氏は不法移民の大量強制送還を主張する。国境管理問題の責任者になるトム・ホーマン氏と不法移民対策を担当するとみられる。

さらに議会との調整などを担当する次席補佐官にトランプ陣営幹部を務めたジェームズ・ブレア氏、コミュニケーションや人事担当にはトランプ氏支援の政治団体幹部だったテイラー・ブドウィッチ氏を充てる。

米メディアによると、ブレア氏は「みなさんは今、4年前より生活がよくなっていますか?」という問いかけなど、大統領選で経済問題に焦点を当てる戦略で主導的な役割を果たした。

トランプ氏は声明で4人について「私の勝利した選挙運動で最高クラスのアドバイザーだった」と称賛し「それぞれの新たな役割で米国を再び偉大にするために引き続き励むだろう」と述べた。

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