アメリカの複数のメディアによりますと、大統領選挙後のこの数日で10を超える州で黒人に対する差別的なメッセージが送られていることが確認されたということです。

このうちABCテレビが8日に伝えた南部バージニア州に住む黒人男性の携帯電話に届いたメッセージでは「農園で綿花を摘む作業に選ばれた。農園に入ったら身体検査を受ける準備をしておけ」などと、かつての黒人奴隷に対する命令のような調子で書かれています。

同じようなメッセージが確認されたニューヨーク州のジェームズ司法長官は「市民を標的にした人種差別的なメッセージは、嫌悪感を抱かせるもので容認できない」とする声明を発表し、市民に報告するよう呼びかけています。

またFBI=連邦捜査局は「人種差別的なメッセージについて司法省などと連絡を取り合っている」とする声明を発表し、捜査に乗り出したことを明らかにしました。

メッセージは匿名で登録したアカウントから送信できるサービスなどを利用しているとみられ、人権団体の「全米黒人地位向上協会」はABCテレビの取材に「人種差別的なグループは大統領選挙のあとに私たちの多くが感じている恐怖の炎をかき立てようとしている」と非難しています。

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