米ネットメディアのアクシオスなどは8日、トランプ次期米大統領が6日にウクライナのゼレンスキー大統領と電話で協議した際、起業家のイーロン・マスク氏も参加していたと報じた。次期政権で同氏が強い影響力を持つことを示唆するものだと指摘している。

 マスク氏は、自身の宇宙企業スペースXが運営する衛星通信サービス「スターリンク」の提供を通じて、ロシアの侵攻を受けるウクライナの抗戦を支えてきた。一方で、米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、侵攻開始後もロシアのプーチン大統領と定期的に連絡をとってきた。ウクライナ情勢をめぐる独自の和平案をX(旧ツイッター)に投稿し、「ロシア寄り」だと批判を受けたこともある。

 トランプ氏は、バイデン政権のウクライナに対する巨額支援を批判し、ウクライナの勝利よりも戦争の早期終結にこだわる考えを示してきた。今回の電話協議の詳細は明らかになっていないが、アクシオスは情報筋の話として「ウクライナ側が安心できる内容だった」と伝えた。マスク氏も支援を継続する意向を示したという。(ワシントン=下司佳代子)

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