ロシアのプーチン大統領は7日、国際会議の場で、「私はアメリカ国民から信頼される国家元首であれば、どのような元首とも協力すると言ってきた」と発言し、トランプ氏と対話する用意があるという考えを示しました。

これについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は8日、記者団からウクライナ情勢を巡るロシア側の要求を変える意向があるのかと問われたのに対し、「大統領は、特別軍事作戦の目標が変更されるとは一度も言っていない。むしろ、目標は変わっていないと言っている」と述べました。

プーチン大統領は、ことし6月に和平交渉を始めるための条件を挙げていますが、7日の発言の中でもウクライナのNATO=北大西洋条約機構への加盟は認められないという考えを改めて示しました。

また、「ウクライナの国境線は私たちが歴史的領土と呼ぶ特定の領土に住む人々によって決められるべきだ」などと述べ、ロシアが一方的に併合したウクライナ東部と南部の4州やクリミアについてロシアの主権が認められるべきだと主張しました。

こうした主張に対してウクライナは、領土の回復やロシア軍の撤退などを訴え、ロシア側の要求を一貫して拒否しています。

プーチン大統領「中立性なければよい関係築くことは困難」

ロシアのプーチン大統領は、7日開かれたバルダイ会議で、軍事侵攻を続けるウクライナについて「中立性がなければよい関係を築くことは難しいだろう」と述べ停戦に向けては、ウクライナがNATO=北大西洋条約機構への加盟を放棄することが必要だと改めて求めました。

その上で「ウクライナの国境線は、私たちが歴史的領土と呼ぶ特定の領土に住む人々によって決められるべきだ。すべては起こっている出来事の力学にかかっている」と述べ、ウクライナや欧米などは、ロシアが一方的に併合した東部と南部の4州やクリミアのロシアの主権についても認めるべきだと主張しました。

一方、プーチン大統領はアメリカ大統領選挙で勝利したトランプ氏について「彼に電話することは恥ずべきことではない。準備はできている」と述べ、個人的な関係を築いたトランプ氏と対話する用意はあるという考えを明らかにしました。

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