【NQNニューヨーク=横内理恵】10月31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比378ドル08セント(0.89%)安の4万1763ドル46セントで終えた。前日夕に2024年7〜9月期決算を発表したマイクロソフトなどが大幅下落し、ハイテク株全般に売りが広がった。

マイクロソフトは6%下げた。10〜12月期の売上高見通しが市場予想を下回り、クラウド事業の成長鈍化も嫌気された。ダウ平均の構成銘柄ではないが前日夕の決算を受けてメタプラットフォームズも売られた。31日の引け後に決算を発表するアマゾン・ドット・コムとアップルも下落した。

エヌビディアなど半導体株にも売りが広がった。マイクロソフトやメタは人工知能(AI)関連で高水準の投資を続ける方針も売りの一因となった。データセンター向け半導体を含む投資に対する市場の見方が厳しくなる可能性が意識された。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は約4%下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。前日比512.780ポイント(2.75%)安の1万8095.151で終えた。アナリストが投資判断を引き下げた英半導体設計のアーム・ホールディングスが大幅安だった。

31日発表の9月の米個人消費支出(PCE)物価指数でエネルギー・食品を除くコア指数が小幅に市場予想を上回り、インフレ圧力の根強さを示した。米金融政策の先行きを見極めるうえで注目される10月の米雇用統計が11月1日に発表になる前で、買いを手控える雰囲気もあった。

ダウ平均の構成銘柄では31日発表の決算とあわせて利益見通しを引き下げたメルクが安い。ボーイングやインテル、セールスフォースも売られた。一方、ベライゾン・コミュニケーションズやアムジェンは上げた。

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