政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、全米を対象にした各種世論調査の平均では、今月27日時点で、支持率は民主党のハリス副大統領が48.4%、共和党のトランプ前大統領が48.5%と、トランプ氏が0.1ポイント上回っています。
また選挙の行方を左右する7つの激戦州では、ハリス氏が複数の州でリードした時期もありましたが、現在はトランプ氏がすべての州でハリス氏を上回っています。
ただ、その差は0.1ポイントから最大で2.3ポイントとわずかで、激しい競り合いが続いています。
ハリス氏は集会で、「トランプ氏による分断と怒りの政治から脱却する必要がある」などと訴えているほか、民主党内で今も人気が高いオバマ元大統領らが激戦州に入るなどして、党を挙げて支持を呼びかけています。
ハリス氏は投票日が近づく中、支持率を伸ばせておらず、党内の危機感を勢いに変えることで、最終盤での票の上積みを図りたい考えです。
これに対してトランプ氏は、バイデン・ハリス政権がインフレ対策やメキシコとの国境管理で十分な対応をとらなかったとして、「ハリス氏は大統領にふさわしくない」などと批判し、支持を訴えています。
ただ、トランプ氏に対しては共和党内でも距離を置く有権者が一定数いて、トランプ氏がみずからの支持層に加え、支持を広げられるかが焦点です。
ハリス、トランプ両氏とも連日、激戦州に入って支持を訴えるなど、有権者への働きかけを強めていて最終盤の攻防が激しさを増しています。
支持率 トランプ氏が48.5% ハリス氏が48.4%
政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、全米を対象にした各種世論調査の平均では今月27日時点の支持率は、共和党のトランプ前大統領が48.5%、民主党のハリス副大統領が48.4%と、トランプ氏が0.1ポイント上回っています。
トランプ氏は選挙の行方を左右する7つの激戦州でも、すべてでハリス氏をわずかに上回っています。
このうち支持率のポイントの差が最も離れているジョージア州では、トランプ氏が49.2%、ハリス氏が46.9%とその差は2.3ポイントとなっていて、1週間前と比べて差は広がっています。
また、ノースカロライナ州、ネバダ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州、ミシガン州の5つの州ではその差が1ポイント未満となっていて、激しい競り合いが続いています。
4300万人以上が期日前投票
全米の期日前投票の状況を分析しているフロリダ大学の研究グループによりますと、今月28日の時点で、すでに4300万人以上が郵便または直接、投票所で投票したということです。
投票した人の内訳を、事前に登録した支持政党別に見ると、民主党が40%、共和党が36.2%、「支持政党なし」などが23.8%と、民主党の支持者による投票がやや多くなっています。
ただ、前回・2020年の大統領選挙の期日前投票全体では、民主党が44.8%、共和党が30.5%で、今回は前回よりも投票者に占める共和党の支持者の割合が高くなっています。
背景には、共和党の大統領候補のトランプ前大統領が、前回の選挙では、「不正につながる」などとして郵便投票に反対していましたが、今回は選挙戦を通じて期日前投票を呼びかける姿勢に転じていることも、関係しているとみられます。
激戦州の投票者の支持政党を見ると、東部ペンシルベニア州では民主党が59.4%、共和党が30.4%と、民主党支持者の割合が2倍近くになっています。
一方、西部アリゾナ州では民主党が35.1%、共和党が41.9%などとなっているほか、西部ネバダ州や南部ノースカロライナ州でも共和党支持者の割合が高くなっています。
前回の大統領選挙では、1億人以上が期日前に投票しましたが、アメリカメディアは、当時はコロナ禍で多くの有権者が郵便投票を希望していたため、今回の選挙とは比較が難しいと伝えています。
バイデン大統領が地元で期日前投票
バイデン大統領は28日、地元のデラウェア州で期日前投票を行いました。
バイデン大統領は投票所で有権者の列にならび、順番がくると黒い布で囲われたブースで投票しました。
投票のあと、記者団からハリス副大統領が勝利するかと質問されたのに対し、「私たちは勝つと思う」と述べて自信を見せました。
そしてトランプ前大統領について、「私が話をした大統領を研究している学者のほとんどが最も重要なことは人格だと話していた。トランプ氏は口を開くたびにその適性を疑わしく思わせる」と述べて批判しました。
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