【NQNニューヨーク=横内理恵】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比140ドル59セント(0.33%)安の4万2374ドル36セントで終えた。四半期決算など個別に悪材料の出た銘柄が売られ、指数の重荷となった。ダウ平均の構成銘柄ではないが前日夕に決算を発表したテスラは急伸し、投資家心理を支えた。

24日までに2024年7〜9月期決算を発表したIBMとハネウェル・インターナショナルが大幅安となった。IBMは23日夕発表の決算で売上高が市場予想を下回った。ハネウェルは24日発表の決算とあわせて24年12月期通期の売上高見通しを引き下げた。ボーイングも安い。労働組合が23日に新たな労働協約案を組合員投票で否決した。ストライキが続くことになり、経営の先行きへの不安が強まった。3銘柄でダウ平均を180ドル前後押し下げた。

ダウ平均は320ドルあまり下げる場面があった。11月5日投開票の米大統領・議会選挙まで2週間を切ったが世論調査では両候補の支持率が拮抗し、接戦で結果判明に時間がかかる可能性がある。米株式相場は高値圏にあり、持ち高調整や利益確定の売りが出やすかった。共和党候補のトランプ前大統領の勝利や上下両院で共和党が躍進した場合に先行きの米経済や株式相場の見通しが大きく変わるリスクが意識された。

景気敏感株の一角に物色が入ったことはダウ平均を下支えした。朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は22万7000件とダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(24万5000件)を下回り、労働市場の底堅さを示した。23日夕に発表した決算で1株利益が市場予想を上回り、25年の販売に強気な見通しを示したテスラは2割高だった。

ダウ平均ではベライゾン・コミュニケーションズやジョンソン・エンド・ジョンソン、ナイキも売られた。一方、ゴールドマン・サックスやインテル、マクドナルドが上げた。アマゾン・ドット・コムも高かった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前日比138.831ポイント(0.75%)高の1万8415.486で終えた。23日夕に四半期決算を発表したクラウド業務管理のサービスナウや半導体製造装置のラムリサーチが上昇した。

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