ロシアや中国など有力新興国で構成するBRICSの首脳会議は24日、拡大会合を開催し閉幕した。同日夜に記者会見したロシアのプーチン大統領は、ウクライナ侵略に北朝鮮兵が派遣されているとの見方を否定しなかった。BRICS首脳会議で合意したパートナー国制度については候補国各国の合意を得た段階で公表するとした。
ロシア大統領府によると、北朝鮮兵がロシアに派遣されている可能性を示す衛星画像があるとの米テレビ局記者の質問に対して、プーチン氏は6月にロシアと北朝鮮が締結した「包括的戦略パートナーシップ条約」に触れ「何をどのように行うかは条文の枠内で我々が判断する」と述べた。
プーチン氏はさらに同条約の「4条の履行について適切な交渉を行う必要がある」と述べた。4条では相互の軍事支援を定め、侵攻を受けた際に国連憲章51条と北朝鮮、ロシアの法に基づき「遅滞なく」「すべての手段で」軍事援助を提供すると記している。
ロシア下院が24日に「包括的戦略パートナーシップ条約」批准の前提となる法案を可決し、ロシア国内では批准に向けた手続きが進んでいる。
衛星画像についてプーチン氏は「もし画像があるのなら、それは何かを反映している」などと直接的には回答せず、否定もしなかった。
韓国の情報機関・国家情報院は18日、北朝鮮の特殊部隊1500人あまりがロシア軍の部隊に駐屯していると発表した。派遣規模は総勢1万2000人に上ると推定する。
米国のオースティン国防長官は23日、北朝鮮がロシアに軍隊を派遣した証拠があると表明した。
プーチン氏は会見でBRICS首脳会議で合意したパートナー国制度について「候補国に対し、この立場で我々の活動に参加してもらうための招待状や提案書を送る」と述べ、候補国の合意が得られた段階で参加国を公表する方針を示した。
今回のBRICS首脳会議では23日の全体会合で共同宣言を採択し、BRICSの拡大に向け、パートナー国制度の創設について支持すると明記した。ウシャコフ大統領補佐官は同日、パートナー国に加わる13カ国のリストを調整済みだとロシアメディアに述べていた。
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