防衛省は28日、日本、米国、オーストラリア、フィリピン、ニュージーランド(NZ)の5カ国で南シナ海において共同訓練を実施したと発表した。海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」と各国海空軍の駆逐艦や哨戒機などが参加した。東・南シナ海での海洋進出を強める中国を念頭に連携を深める。
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5カ国は4月から日米豪比などで本格的に開始した「海上協同活動」の枠組みとして訓練した。NZがこの枠組みに加わるのは初めて。フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で共同で航行したり、無線で連絡を取り合ったりして戦術などの連携強化をはかった。
さざなみは25日、訓練前に海自艦艇として初めて台湾海峡を航行した。豪州とNZの艦艇とともに通った。法の支配に基づく「航行の自由」を主張し、台湾海峡が国際的に開かれた水域だと強調した。
中国による軍事的な威圧行動が相次ぐ。日本周辺では8月以降、中国軍機による領空侵犯や中国海軍の空母が接続水域を航行するといった事案が起きた。南シナ海でも中国海警局とフィリピンの船舶が衝突する事案が続いている。
中国は9月25日、44年ぶりに大陸間弾道ミサイル(ICBM)1発を太平洋の公海に発射もした。
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