中国国防省によりますと、日本の海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」は25日、オーストラリア海軍の駆逐艦やニュージーランド海軍の補給艦とともに、台湾海峡を通過しました。
関係者によりますと、海上自衛隊の艦艇が台湾海峡を通過するのは初めてです。
これについて中国国防省の張暁剛報道官は26日の記者会見で、「航行の自由を大義名分に『台湾独立』勢力に誤ったシグナルを送り、中国の主権と安全を損なう挑発行為に断固反対する」と強く反発しました。
そのうえで「台湾は中国の内政問題であり、いかなる外部の干渉も受け入れない。台湾情勢をかき乱し、台湾海峡の平和と安定を破壊するのをやめるよう関係国に求める」と述べ、日本や欧米側をけん制しました。
台湾海峡では、これまでもアメリカやカナダが海軍の艦艇を通過させ、台湾への軍事的な圧力を強める中国をけん制していて、9月にはドイツ軍の艦艇も22年ぶりに通過し、欧米の関与は強まっています。
一方、中国軍は25日にICBM=大陸間弾道ミサイルを、公海上に44年ぶりに発射していて、台湾への関与を強める欧米をけん制する思惑もあるとみられています。
中国外務省「日本側には厳正に抗議した」
中国外務省の林剣報道官は26日の記者会見で「中国側は今回の日本側の動きの政治的な意図を強く警戒している。日本側にはすでに厳正に抗議した」と述べました。
その上で「日本政府は、中国政府の立場を十分、理解、尊重し、台湾問題について、約束を守って言行を慎み、中日関係と台湾海峡の平和と安定を妨げることがないよう日本側に促す」と述べました。
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