インド洋の島国スリランカは、前の政権による財政政策の失敗や、新型コロナの影響などでおととし深刻な外貨不足に陥り、急激な通貨安やインフレに見舞われました。
21日投票が行われる大統領選挙には▼現職の大統領のウィクラマシンハ氏、▼野党「統一人民戦線」の党首プレマダーサ氏、▼野党の左派勢力「国民の力」を率いるディサナヤケ氏の事実上3人で争われる構図となっています。
このうち、経済危機後に大統領に就任したウィクラマシンハ氏は、IMF=国際通貨基金から4年間でおよそ30億ドルの金融支援を取り付けた上で増税や国有企業の改革などに取り組み、経済の立て直しに道筋をつけたとして実績を訴えています。
一方で、こうした緊縮政策に対して国民からの反発は強く、野党の2人の候補者は見直しを訴えて支持の拡大を図っています。
現地の研究機関が今週公表した最新の世論調査では▼ディサナヤケ氏が48%と支持を伸ばす一方、▼プレマダーサ氏は25%、▼ウィクラマシンハ氏は20%と伸び悩んでいて、選挙の結果次第では、日本が主導してきた債務再編にも影響が及ぶ可能性があります。
投票は日本時間の午後7時半に締め切られたあと、開票される予定です。
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