会談したイタリアのメローニ首相㊨とスターマー英首相(ローマ、16日)=ロイター

【ロンドン=共同】スターマー英首相は16日、ローマでイタリアのメローニ首相と会談し、人身売買に関与する犯罪組織の取り締まりなど不法移民対策で協力を強化することで合意した。日本と英国、イタリアの3カ国で進める次期戦闘機開発計画についても協議し、重要性を確認した。

戦闘機開発計画を巡っては、英政権の防衛政策の見直し対象になる可能性があるとの臆測が広がるが、スターマー氏は「見直しは特定のものに焦点を当てているわけではない。戦闘機開発はとても重要だ」と強調した。

英国とイタリアはいずれも、ボートで海を渡ってくる不法入国者の問題に直面している。スターマー政権は、保守党のスナク前政権が打ち出したアフリカ中部ルワンダへの不法移民の強制移送計画を廃止し、国境警備の強化などを推進。

メローニ政権は、EU未加盟の隣国アルバニアに施設を建設し、亡命希望者らを移送して一時収容する計画を進めている。

アルバニアでの収容計画を巡っては、人道団体が「人権侵害だ」と批判しているが、メローニ氏は「全く根拠がない」と一蹴した。イタリアでは密入国者が減少しており、メローニ氏によると、英政府もイタリアの計画に関心を示したという。

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