ウクライナでは東部ドニプロペトロウシク州のパウロフラードで6日、ロシア軍の攻撃があり、非常事態省などによりますと、集合住宅で火災が発生するなど1人が死亡し、子ども3人を含む55人がけがをしたということです。
ウクライナ空軍によりますとウクライナとの国境沿いのロシア領内から短距離弾道ミサイル5発が発射されたとしています。
ロシア軍による市街地へのミサイル攻撃などが続く中、ゼレンスキー大統領は6日、ウクライナへの軍事支援について欧米各国が話し合うためドイツ西部にあるアメリカ軍の基地で開いた会議で演説しました。
ゼレンスキー大統領は「国民と国を救いたい」と述べた上で「ロシアが越えてはならない一線を引こうとしてもうまくいかない」と述べ、欧米側が軍事支援を強化してもロシアを刺激して緊張が高まることにはならないと強調し、支援の継続、強化を訴えました。
具体的には射程の長いミサイルをロシア領にも使えるよう制限を撤廃することや約束した数の防空システムやF16戦闘機を供与することを改めて求めました。
米国防長官 制限撤廃に否定的な考え
アメリカのオースティン国防長官は、会議のなかで、ウクライナに対し2億5000万ドル、日本円にしておよそ350億円の追加の軍事支援を行うと明らかにしました。
国防総省によりますと、この中には、防空ミサイルなどが含まれ、アメリカとしては軍事面でウクライナを継続して支援する姿勢を強調したかたちです。
また、オースティン長官は会議のなかでロシア側の被害として、兵士の死傷者数がこれまでに35万人以上にのぼるという見方を示しました。
一方、会議のあとの記者会見で、オースティン長官はウクライナが射程の長いミサイルをロシア領にも使えるよう制限の撤廃を求めていることについて「作戦において、1つの能力が決定的な影響を与えることはない。目的を達成するためには1つの能力ではなくその能力をどのように統合していくかが重要だ」と述べ、制限の撤廃に否定的な考えを示しました。
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