ウクライナのゼレンスキー大統領は3日昼、中部ポルタワ州の州都ポルタワでロシア軍の弾道ミサイルによる攻撃があり、少なくとも41人が死亡、180人以上がけがを負ったと、SNSに投稿した。

 ゼレンスキー氏によると、教育施設と、隣接する医療機関の敷地をミサイル2発が直撃。ウクライナ国防省によると、空襲警報が鳴ってから着弾までの時間が非常に短く、シェルターへの避難が間に合わなかったという。ゼレンスキー氏は「ロシアのクズどもは間違いなく、この攻撃の責任を問われることになる」と怒りをあらわにし、防空体制強化と欧米によるその支援の必要性を改めて訴えた。

 クリメンコ内相も、この攻撃についてSNSで報告。現地では救急隊が活動して25人を救助し、そのうち11人ががれきの中から出されたとした。建物の損壊はすでに100件以上報告されているといい、ロシアによるウクライナへの全面侵攻が始まって以来、単一の攻撃による被害としては最悪の規模になるおそれがある。

 一方、ロシア国営タス通信は、退役軍人の支援組織幹部が「(攻撃を受けたのは)ウクライナ軍のレーダーと電子戦の人材を育成する軍事通信学校だ」とSNSに投稿したと報道。「500人以上が集まったときに攻撃し、数百人の損害を与えた」としている。ロシアの独立系メディアは、弾道ミサイル「イスカンデル」2発が命中し、少なくとも80人の遺体を収容し、さらに死者が増える可能性があると伝えている。(藤原学思)

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