中国の観光当局は、台湾の離島、金門島の地元議会トップらの要望に応じて、南部・福建省の住民の金門島への旅行を近く再開すると30日、発表しました。

金門島の地元議会トップらは先週中国を訪れ、22日には中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室のトップと会談し、金門島への個人や団体旅行の再開を要望していました。

中国側の発表によりますと、この会談で台湾の最大野党・国民党の陳玉珍 立法委員は「台湾独立派に反対する」と述べたということです。

中国政府は、新型コロナウイルスの影響を受けて台湾本島への団体旅行を現在も再開していませんが、中国に融和的な国民党支持者が多い金門島を重視する姿勢を示した形です。

中国としては「1つの中国」の原則を認めれば経済的な恩恵を受けられると強調することで、中国が台湾独立派とみなす民進党の頼清徳政権を揺さぶるねらいとみられます。

一方、金門島の周辺海域ではことし2月に違法操業をしていた中国漁船が台湾当局の取り締まり中に転覆し乗組員2人が死亡したあと、中国海警局の船が活動を常態化させています。

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