【NQNニューヨーク=三輪恭久】30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比138ドル19セント高の4万1473ドル24セントで推移している。米経済が底堅く推移するなかで、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを始めるとの見方が引き続き投資家心理を支えている。
30日朝発表の7月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比で0.2%上昇し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想に一致した。食品とエネルギーを除くコア指数も市場予想と同じ0.2%上昇だった。コア指数の前年同月比の上昇率は2.6%と市場予想(2.7%)をわずかに下回った。FRBが9月から段階的な利下げを始めるとの見方を支える内容だった。
米経済の先行きに対する楽観的な見方が米株式相場を押し上げている。ただダウ平均は前日に最高値を更新した後で、主力銘柄の一部には利益確定の売りがみられる。9月2日がレーバーデーの祝日で休場となる。3連休を前に持ち高調整の売りも出やすく、ダウ平均は小幅ながら下げに転じる場面がある。
個別では、インテルが一時10%高となった。経営不振が続く中で半導体の受託生産(ファウンドリー)事業の分離や増産計画の見直しなどのリストラ策を検討していると伝わり、材料視されている。そのほかアマゾン・ドット・コムやマイクロソフトが上昇。キャタピラーとアムジェンにも買いが入っている。一方でユナイテッドヘルス・グループとシェブロンが安い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発して始まった。前日に大幅安となったエヌビディアは上昇している。前日夕に決算を発表した半導体のマーベル・テクノロジーも高い。
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