台湾国防部は30日、中国の軍事力に関する年次報告書を議会・立法院に提出しました。

この中では、ことし5月に頼清徳総統が就任したあと、中国軍が台湾や台湾の離島の周辺で行った軍事演習について「台湾を威嚇し軍隊や市民の士気に影響を及ぼそうと企てた」としています。

演習では、軍艦に加え海警局の船も台湾東部の海域まで派遣して包囲態勢をつくり、海上封鎖ができているかを確認していたと指摘しています。

一方で中国軍については、台湾海峡という自然環境や上陸するための輸送設備不足などから、現時点では全面的な台湾侵攻のための能力は備えていないと分析しています。

そのうえで中国軍について「新たな軍事技術や装備を開発している」と強調し上陸作戦の準備を継続しているとして、警戒感を示しました。

このほか、中国軍をめぐり、李尚福前国防相や魏鳳和元国防相が党の規律などに違反して同時に党籍を剥奪されるなど問題が起きていると指摘する一方「習近平国家主席の権力基盤を揺るがすほどではない」という見方を示しました。

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