ポリオは、主に乳幼児が感染し、発症すると手足にまひが残ることもある病気で、ガザ地区では長期化する戦闘で衛生環境が悪化する中、25年ぶりに感染が確認され拡大が懸念されています。
こうした中、WHO=世界保健機関は29日、ワクチン接種を行うため、イスラエルとイスラム組織ハマスの双方がガザ地区を3つに分けて、順番に戦闘を一時休止することを約束したと発表しました。
ハマスの幹部はロイター通信の取材に、ワクチン接種を歓迎する考えを示し、イスラエル外務省も国連機関に協力するとの声明を出しています。
こうした中、現地で活動するUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関は30日、1000人以上の職員が、診療所やテントで接種を行う準備を進めていることを明らかにしました。
ワクチン接種は64万人以上の子どもが対象で、9月1日からガザ地区の中部、南部、そして北部の順番で、少なくとも3日間ずつ行う予定となっていて、接種が行われる地域では、双方が午前6時から午後2時、または3時の間に戦闘を一時休止するとしています。
一方、イスラエルとハマスの間の停戦と人質解放に向けた協議は、イスラエル軍が停戦後もガザ地区の戦略的要衝に駐留することなどをめぐり折り合いがつかず、難航が伝えられています。
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