フィリピン当局は、中国との間で領有権を争う南シナ海で8月、フィリピン側の船が中国海警局の船から衝突されたり放水銃を発射されたりしたほか、パトロール中の航空機が中国軍機から「フレア」と呼ばれる、ミサイルをかわすための熱源を発射されるなど、妨害行為が相次いだと非難を繰り返しています。

これについて日本の外務省は27日、名指しは避けつつも中国を念頭に「南シナ海において、地域の緊張を高める行為が繰り返されていることに対し、深刻な懸念を表明するとともに緊張の緩和を強く求める。船舶や航空機の危険で威圧的な使用に断固反対する」とする報道発表を出しました。

これに対し、マニラにある中国大使館は29日に声明を発表し「無責任な発言に留意する。事実を無視した対応で、中国に対する不当な非難を含んでいる」として抗議したと明らかにしました。

南シナ海をめぐっては、中国との衝突などが起きるたびにアメリカやオーストラリアなどもフィリピンを擁護する声明を発表していますが、中国が抗議したのは日本だけで、反発を強めています。

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