イスラエル軍は28日、ガザ地区への攻撃に加え、ヨルダン川西岸のパレスチナ暫定自治区でも武装勢力に対する空爆などを行ったと発表し、パレスチナ側への軍事的圧力を強めています。

パレスチナのメディアは北部ジェニンなどへの一連の攻撃で、少なくとも市民10人が死亡し、数十人がけがをしたと伝えています。

一方で、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けた協議では、ガザ地区南部のエジプトとの境界地帯「フィラデルフィ回廊」などに停戦後も部隊を駐留させ続けるとするイスラエルと、これに反発するハマスとの隔たりは依然大きいままです。

協議が難航する中、レバノンにあるハマス事務所のアフマド・アブドルハディ代表が28日、NHKの電話取材に応じました。

このなかでアブドルハディ代表は今週初めまで仲介国エジプトで行われていた協議について「イスラエルの意見しか反映されていない協議で、全く無意味だった」として、イスラエル側がフィラデルフィ回廊からの撤退を否定していることなどが協議を停滞させていると強く批判しました。

一方で、今後のハマスの対応については「イスラエル軍がフィラデルフィ回廊などに駐留することは絶対に受け入れられない。われわれにとって意味のある協議が始まれば参加するが、それまではガザ地区での抵抗を続ける」と述べ、今後もハマスとしては停戦とイスラエル軍のガザ地区からの完全撤退を求めていく姿勢を強調しました。

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