ハノイ都市鉄道3号線は平日に約5万人の乗客を集めているという(8日、ハノイ市)

【ハノイ=新田祐司】ベトナムの鉄道会社ハノイメトロが運営する新たな都市鉄道が開業10日で約60万人の乗客を集めたことがわかった。政府系メディアが報じた。15日間の無料期間を設定したこともあり、連日大勢の地域住民が詰めかけている。

8日に商業運転を始めたのは「都市鉄道3号線」。市中心部のハノイ駅から郊外のニョン駅まで全長12.5キロメートルのうち、地上区間のカウザイ駅〜ニョン駅間を稼働させた。乗車料金は1駅の移動で8000ドン(約46円)、1日乗り放題で2万4000ドン。

開業初日には3万4000人を超える乗客を集めたという。観光地のようなにぎわいを見せ、土日の乗客は計10万人を超えているもようだ。

3号線は主にフランスの支援で開発が進められてきた。商業運転は当初計画から9年遅れており、地上区間だけ先行して稼働させた。地下区間を含む全線は2027年の開通を予定する。投資額は約35兆ドンで、仏アルストムが車両などを受注した。

ハノイ市では21年に中国の支援で建設した「2A号線」が開通した。ただ、日本が政府開発援助(ODA)で支援する1号線や2号線はプロジェクトが進まず、整備計画は大幅に遅れている。

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