「結婚離れ」が進む中国で女性団体などが1万人規模の合同結婚式を開く。国営新華社通信が21日に伝えた。婚姻数の減少と少子高齢化が止まらないなか、結婚の機運を盛り上げるねらいで、9月22日に北京をメイン会場に各地をオンラインでつないで開催するという。

  • 中国で増える「結婚を選ばない」 価値観は多様化、経済的な不安も

 中国では結婚時に男性側が女性側に払う「彩礼」と呼ばれる結納金が高騰し、社会問題となっている。合同結婚式は古い習慣を改めるのを後押しすることも目的だといい、「高額な結納金反対」や簡素な式もアピールする。

 中国誌「中国新聞週刊」によると、武漢大学の研究者の調査では、1995~2007年は全国平均で1万~2万元(約20万~40万円)程度だった結納金が08年以降に上昇し、約14万元まで上がったという。

 離婚などによって結納金の返還を求める訴訟の件数も増えており、最高人民法院(最高裁)は今年2月、結納金として認定する範囲などを定めた規定を施行した。

 中国では結婚せずに子どもを産む人が欧米などに比べて少なく、「非婚」を選ぶ人の増加は少子化に直結するため、政府は危機感を強めている。中国の今年上半期の婚姻数は343万組で、前年同期と比べて49万8千組減少した。厳格なゼロコロナ政策が続いていた2022年同期と比べても30万2千組減っている。(瀋陽=金順姫)

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