中国 習主席 ベトナム最高指導者と会談 協力関係強化を強調

中国外務省によりますと習近平国家主席は19日、北京の人民大会堂でベトナムの最高指導者、トー・ラム共産党書記長と会談しました。

トー・ラム氏は先月死去したグエン・フー・チョン氏の後継として今月3日にベトナムの最高指導者である共産党書記長に選出され、就任後、初めての外遊先として中国を訪問しています。

習主席は会談で「中国は周辺外交でベトナムを優先している。伝統的な友好を継続し共産党の指導と社会主義制度を堅持しなければならない」と述べた上で、同じ社会主義国として協力関係を深めていく考えを強調しました。

これに対し、トー・ラム書記長は「中国がベトナムの外交政策における最優先事項である」と述べました。

ベトナムは中国との経済関係を重視する一方、南シナ海の領有権をめぐり中国との対立が続く中、日本やアメリカとの関係を強化する全方位外交を展開していて、中国としてはベトナムとの協力関係を深め、取り込みを図るねらいがあるとみられます。