イランのアラグチ元駐日大使(2020年2月)

【テヘラン=共同】イランの改革派ペゼシュキアン大統領は11日、閣僚名簿を国会に提出した。外相に知日派の元駐日大使アラグチ氏を指名した。国営メディアが報じた。国会の信任手続きを経て、新内閣は8月中に発足する見通し。

融和外交を掲げるペゼシュキアン氏は、欧米との核協議で交渉団を率いた経験があるアラグチ氏を起用することで、行き詰まっているイラン核合意再建交渉の立て直しを図る狙いがある。アラグチ氏は最高指導者ハメネイ師の信頼も得ているとされる。

アラグチ氏は2008〜11年に駐日大使を務めた。「新久地」という当て字を印刷した名刺を持つほどの親日家でもある。日本政界とパイプを築いており、伝統的友好国である日本とのさらなる関係強化に期待が向けられている。

アラグチ氏は15年に核合意が成立した際は実務者として関わった。21年4月から穏健派ロウハニ政権とバイデン米政権との間で始まった核合意再建に向けた間接協議では、交渉責任者を務めた。これまでの交渉内容を詳しく把握している。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。