岸田文雄首相は9日からのカザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルの訪問を取りやめる。九州・日向灘で起きた8日の地震に関連する南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」を受け、国内での災害対応を優先する。被害状況の把握や復旧などに万全を期す構えだ。

首相は9日朝から長崎市での平和祈念式典に出席した。

9〜12日の日程で3カ国を訪れる予定だった。カザフスタンで中央アジア5カ国との初めての首脳会議に出席し、各国との個別会談などに臨む計画だった。8日夜に記者団に対し「南海トラフ地震への警戒体制を速やかに構築しており状況を踏まえて適切に判断したい」と話していた。

林芳正官房長官は9日の記者会見で「緊急時における即応体制に万全を期している」と述べた。政府が8日に首相官邸の危機管理センターに設置した官邸対策室で、小島裕史内閣危機管理監を中心に情報収集や災害応急対策に取り組んでいると説明した。

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